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立会決済 司法書士ならどう動く?[売主代理 上]


立会決済で売主を代理する司法書士は、立会決済に向けてどんなことをすればよいでしょうか?


立会決済の成功は、9分9厘事前準備にかかっています。


依頼を受けた時から、決済に向かう直前までに行うことをまとめました。


参考サイト


立会決済で司法書士はどうふるまうべきか?(1) 基本用語編


書面申請のやり方


名変登記


評価証明書


目次

依頼時に確認すべきこと

売主を代理する司法書士が不動産業者等から立会決済の依頼を受けたら、まず不動産の所在や売主の氏名・住所等を教えてもらいます。

次に、登記簿を閲覧し、

・(根)抵当権の設定があるか?
・売主の現住所が、登記簿と同じか?

の2つを確認します。

(根)抵当権が登記されていれば、所有権移転登記を申請する前に抹消しなければなりません、売主の住所が変わっていれば名変登記が必要になります。

抹消と名変の両方が必要な場合は、名変→抹消→移転の順に登記申請します。

抹消登記及び名変登記の申請方式は、書面申請でもオンライン申請でもかまいません。

事前準備

立会決済の成功は、9分9厘事前準備にかかっています。

当日に行き違いがあると、焦って予期せぬ過誤を誘発しないとも限りません。

各当事者と十分な打ち合わせをし、漏れのない準備をしましょう。

また、登記の申請方式により当日の動線が大きく変わります。

従って、買主側司法書士と事前に打ち合わせをしておく必要があります。

各当事者とやり取りを重ねていきながら、ミスをする可能性が低い楽な方法を選択しましょう。

不動産業者

不動産業者とは電話もしますが、Faxでのやり取りがほとんどです。

不動産業者からは、不動産や売主についての情報以外に、

・抹消金融機関の担当者の連絡先
・買主側司法書士の連絡先

などを教えてもらいます(ふつうは、業者さんの方から教えてくれます)。

不動産は、土地のみの売買か土地と建物あわせての売買か
土地のみの売買であれば、建物の有無を、実体及び登記も含めて確認します。

評価証明書を誰が用意するのかも確認しておきましょう。
評価証明書は、業者さんが決済時に持参してもらうことが多いのですが、売主側司法書士が用意する場合も少なくありません。

売買契約書の写しをもらえないか訊いてみましょう。
契約日と買主の住所、氏名がわかります。

場合によっては、売主とのやり取りを業者がすべて引き受け、売主との直接のやり取りがないことがあり、売主の登記申請意思の確認が難しくなります。
売主の本人確認書類として、事前に免許証の写しをもらっておけば、安心です。

売主本人が決済に出席するかどうか確認しておきましょう。

あと、登記済証または登記識別情報の有無、売主の住所(・氏名)に変更がないかの確認も必須です。

また、本人欠席の場合などでは委任状や登記原因証明情報事前に郵送またはメール送信し、署名押印してもらうこともあります。これらを業者さんを通して行う場合があり得ます。

また、不動産業者に、見積書のFax送信を求められます。

抹消金融機関

(根)抵当権者である金融機関(抹消金融機関)に連絡し、抹消登記申請に必要な書類(抹消書類)をもらう段取りを訊きます。

抹消登記申請に必要な書類
・解除証書(弁済証書等)→初めに登記原因を訊いておきます。
・委任状
・登記済証・登記識別情報 →有無を確認します(念のため)。

金融機関の方から連絡が来ることは、絶対にありません!

必ず司法書士が金融機関に連絡します。

その際、抹消金融機関の担当者が決済に出席されるかどうか尋ねましょう。

出席なら抹消書類を決済時にもらいますが、欠席なら抹消書類をもらいに行かなければなりません。

抹消書類をもらうタイミングには、次の3パターンがあります。

①事前にもらう(担当者欠席)
②決済時にもらう (担当者出席)
③決済終了後にもらいに行く(担当者欠席)

①なら楽ですが稀なケースで、ほとんどが大変な③になると思います。

抵当権者がカード会社等なら、③になります。

②の場合、実行前に抹消書類をもらえたとしても、抹消書類への記入は、着金確認後にするのがよいでしょう。

②及び③の場合でも、決済前に抹消書類をもらえないまでも、写しとか記載事項等内容を教えてもらえれば難易度が下がるのですが……

金融機関再編が活発な現今、抹消金融機関名が登記簿と違う場合は、要注意です。

買主側司法書士

ふつうは、買主側司法書士の方から連絡が来て、所有権移転登記を共同申請にするか復代理にするかを伝え、義務者代理人の表示(登記申請書記載事項)と登記原因証明情報をFaxで送るよういわれます。

こちらからは、買主の住民票の写しのFax送信を依頼します。

買主の住所がわからなければ、登記原因証明情報を作れませんからね。

売 主

司法書士は、売主の代理として登記申請手続を行います。

それなのに、不動産業者を介している場合、司法書士が売主に直接連絡しないことも少なくありません。

売主について確認すべきことを以下に列挙します(詳細は、"不動産業者"で既述)。
・当日、出席か欠席か
・登記済証または登記識別情報の有無

欠席なら、売主に本人限定郵便を送付します。

当日の持参物の案内をFaxか郵送でします。
・登記済証または登記識別情報(不動産の個数分)
・印鑑証明書
・実印
・本人確認書類として写真付身分証明書(運転免許証等)
 ※なければ、年金手帳、健康保険証等から2点
・(場合により)署名押印した委任状、登記原因証明情報

売主が法人の場合は、以下にも注意しましょう。
・法人の代表者が決済に来ない場合、業務権限証明書を作成し、代表者に記名してもらう。
・不動産の売買が利益相反になる場合、取締役会議事録と取締役の印鑑証明書も必要。

作成書類

売主に記名押印してもらう委任状と登記原因証明情報を作成します。

登記原因証明情報は、登記義務者(売主)の差し入れ形式にすることがほとんどです。

売買契約書があれば特約方式にすることが一般的ですが、事前に入手できなければ、

(1)売主は、買主に対し、年月日(決済日)本件不動産を売り、買主はこれを買い受けた。
(2)よって、本件不動産の所有権は、同日、売主から買主に移転した。

だけで十分かな、と思います。

復代理方式の場合は、売主側司法書士が復代理の委任状を作成します。

復代理の委任状は、受任者である買主側司法書士の表示を記入するスペースを空けておきます(空白部に買主側司法書士が記載)。

売主に登記識別情報が発行されていた場合で、売主が登記識別情報を持っていない場合は、本人確認情報を作成しなければなりません。
本人確認情報は、発行する司法書士にとって責任が重いので、注意が必要です。

公文書の取得

司法書士が対象不動産の評価証明書を用意しなければならない場合は、市区町村役場で発行してもらいます。

名変登記を申請する場合は、売主の現住所から遡って登記簿上の住所までの沿革がつく住民票の写しか戸籍の附票を入手しておきましょう。

売主が転勤が多い公務員で、引っ越すたびに本籍まで変えていたせいか、わずか5年前の住所であっても戸籍の附票で沿革がつかず、管轄法務局に相談して、上申書に登記識別情報の写しをつけて名変登記を申請したこともあります。

未失効照会

売主や抹消金融機関が登記識別情報を保有している場合は、決済に向かう前に未失効照会をかけます。

未失効照会は、できる限り直前にするのが望ましいですが、決済開始時間が早い場合は、前日(前営業日)の15時以降に照会をかけておけばよいと思います。

買主側司法書士が未失効照会を出力した紙を要求している場合は、持参します。

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