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受領証について


登記申請がオンラインばかりになると、受領証とは縁遠くなりがちです。


受領証について、「あれっ、これどうするんやったっけ⁉」ってあわてたり、不安になったとき、すぐに確認できる「あんちょこ」を作ってみました。

関連事項については、以下の記載もご参考に

登記添付書類


今さら聞けない⁉書面申請のやり方


目次

受領証って、何?

受領証とは、登記所が登記申請を受領したことを証明してくれる書類です。

受領書とも言われますが、不動産登記規則第54条に「受領証」と記載されているので、受領証が正しいです。

受領証を取得することで、登記申請の受付年月日と受付番号がわかります。

受領証は登記を申請すればもれなくもらえるものではなく、希望した場合のみ発行されます。

受領証の発行に複雑な手続きなどありません。

申請書の写しに受領証明願をつけて、登記所の受付窓口で、

「受領証ください」

と、申し出るだけです。

書類さえ作っておけば、すぐに対応してもらえます。もちろん、無料。

受領証が必要な場合

受領証は、どんな登記を申請する際でももらっているわけではありません。
受領証をもらうのは、抵当権設定登記を申請するときだけです。

不動産の売買などで金融機関から融資を受ける場合、必ずといっていいくらい、
――申請が終わったら、受領証をfaxで送ってください。
と、金融機関から言われます。

金融機関からは報酬等1円も頂戴してないんですけどね……
でも、大事な顧客ですから、登記所から戻ったらすぐにfax送信しています。

受領証をみたら、金融機関は安心するんでしょうかね。
fax送った後に金融機関から何かいわれたことありませんが。

以上は立会決済の場合で、受領書実行の場合は、受領証がないと融資の実行がかけられなくなります。

あと、不動産業者によっては、売買による所有権移転登記申請の受領証を要求する場合があるかもしれません。

1度だけ、根抵当権抹消登記を書面申請したときに受領証をもらったことがあります。
これは、いわゆる「わかれ」の売主側の代理で、オンライン申請をする買主側司法書士から申請したら受付番号を教えてほしいといわれました。
受領証に意味はなく、買主側司法書士に電話して受付番号を伝えただけでした。
ごくごくまれなケースです。

受付番号だけなら、申請時に受付の方に訊けば教えてもらえます。
買主側司法書士がオンライン申請なら、それで十分でしょう。

受領証の様式

受領証については、特に決まった様式がありません。

受領証

登記の目的から不動産の表示まで登記申請書と全く同じ記載

上記書面を受領しました。

     年月日

というような書類でもよいですし、うちは、

受領証明願

  年月日受付第 号

  以下の登記上記のとおり受領されたことを証明願います。

  年月日

           事務所住所
            代理人 司法書士  氏名 ㊞
             
  ○○法務局 御中

という様式で受領証を作成しています。

その後ろに登記申請書(登記の目的から不動産の表示までの記載)をつけてホチキスで編綴します。

「受領証明願」を「申請書受領証明書下付請求書」としている事務所もあります。

受領証のもらい方

管轄の登記所へ行き、書面申請する場合は、受領証明願を作成し、申請書(及び添付書類をつける人もいる)を後ろにつけてホチキスで綴じてから窓口へゆき、申請書とともに提出し、

「受領証お願いします」

と、いえばすぐに受領証を発行してもらえます。手数料は無料です。

要するに、受領証をもらう場合、申請書は、

・収入印紙貼り付け用紙や添付書類等と編綴し、登記所に提出する分

・受領証明願に編綴する分(返却分)

2通出力しておく必要があります。

受領証明願への押印方法は、1枚目の司法書士の氏名横に押印するだけで十分ですが、全てに押印し、全書類を契印でつないでいる人もいるようです。

不動産登記では、書面申請の場合のみ受領証がもらえますが、商業登記では、書面申請の場合はもちろん、オンライン申請をした場合でも受領証がもらえます。

商業登記で受領証を要求されたことはありませんが、許認可が絡む場合はあれば安心するかもしれませんね。

オンライン申請の場合

オンライン申請ではネット上で受付状況や処理状況がいつでも確認できるため、受領証が交付されません。

――じゃあ、立会決済で金融機関から融資をしてもらった場合は、書面申請しかできないじゃないか(怒)

と、文句が噴出しそうですが、そんなことはありません。

オンライン申請の場合、受領証の代わりになるのが、「受付のお知らせ」です。

受領証の代わりに「受付のお知らせ」を送るといって拒む金融機関はありません。

業務ソフトを利用していれば、「受付のお知らせ」の下に登記申請事項が記載されているので、そのまま印刷して金融機関へfax送信すればよいです。受領証と全く同内容ですからね。

不動産番号だけを記載している場合は、どんな不動産に抵当権を設定しているかわからないと金融機関からダメ出しされる可能性があります。設定登記の不動産の表示は、面倒でも登記簿通りに全部記入しましょう。

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